【管理会社・大家さん必見】霊感ゼロでもできる心理的瑕疵物件の対処法

管理会社と大家さんにとって、おそらく最も悩ましいのが「事故物件」です。

賃貸していた物件で、まさかの自殺、殺人事件、火災などの事故死、孤独死など。こういった物件は、「心理的瑕疵物件」とも言われます。

「心理的瑕疵物件」とは?

自殺・他殺・事故死・孤独死・近隣に墓地や嫌悪・迷惑施設が立地している、もしくは指定暴力団構成員等が居住しているといった物件のこと

多額のローンも抱えているのに、家賃は下げざるを得ないわ、他の部屋の入居にも影響が出るわと、もう散々。中でもタチが悪いのは、「霊現象が起こる」というものです。何故なら、常人にはその現象を確認する術も、解決できたのかを確認する術もないからです。

水が漏れたとか、設備が壊れたというのは、見ればわかりますし、修理してその不具合が解決された様子も一目瞭然です。

しかし、見える人、感じる人だけがわかるものというのは、それを解決してくれる人を探すことさえ難しいのです。

本記事では、不動産管理業務を担当していた筆者が、霊感ゼロでもできた、簡単な対処法(お祓い)を解説します。

※ただし、あくまでも簡易的なものですので、解決できる状況には限界があることは予めご注意ください。本記事でご紹介する内容で、どんな状況も解決するわけではありません。

目次

霊能者探し

数年前、私たちが管理している戸建貸家で”事故”寸前のできごとがあり、その後、心霊現象が起こるようになったと住人から連絡がありました。そのエピソードについてご興味のある方は別記事をご覧ください。

その日から、お祓いのできる人探しが始まりました。

とにかく、あらん限りのつてを頼って探しましたが、中々それらしき人には出会えません。前世が見えるというスピリチュアルカウンセラーとか、新興宗教や密教など、イチかバチか感が半端ありません。

いや、こういうのは、そもそもイチかバチかなのかも知れませんが、もっとこう…せめて人間的に信頼のおけそうな人はいないのかと探したところ、過去40年以上に亘って、地元で有名な神社でお祓いを担当しているという宮司さんを紹介してもらいました。

聞けば、自殺現場のお祓いなどにも駆り出されている、知る人ぞ知るという方。早速連絡をとって、お話を聞いてもらいました。

こういう相談は初めてなので、いきなり結構な相談料を請求されたりするのかな? という不安もありましたが、相談だけなら無料、と言われました。いや、そもそもお金の話は一切出ませんでした。

念のため「もしもお祓いが必要になったら?」と費用を確認すると「3万円」とのこと。ちょっと立派な地鎮祭をする程度ですから、取り立てて高いとは思いませんし、特殊なものは別として、このあたりが相場なのかもしれません。

誰でもできる現場確認方法

まずは現場を確認したいとのことで、物件写真を撮って来るように言われました。私には霊感がないことを伝えたところ、誰でもできるという現場確認のやり方を教えてくださいました。

それは、全ての部屋の四隅と水廻りを撮影することでした。しかもカメラも一眼レフなどではなく、スマホのカメラで十分と言われました。いわゆる”出る”家というのは、誰がどんなカメラで撮影しても、おかしなものが写るんだそうです。

特に、部屋の隅と水廻りには出やすいとのこと。

それは例えば、空中に無数に浮かぶオーブ(光の球)であったり、人影であったり、写真が不自然に歪んだり、夜に撮影しているのに窓の外が明るく光り輝いていたりと、とにかく素人目にも「ん?」と首を傾げたくなるような写真が写るんだそうです。

そこで私は、入居者がいよいよ引越しするという日に同僚を連れて(怖かったので)現場に行きました。時間は19時過ぎ。既に外は真っ暗でした。退去の立ち会い後、家中の写真を撮りました。ビビりまくりでしたが、とりあえず何事もなくその日は終わりました。

写真を恐る恐るチェックしてみましたが、拍子抜けするほど何も写っていないように見えます。

しかし、見る人が見れば、何か気づくこともあるかもしれないと思い、翌日、宮司さんにプリントアウトした全ての写真を見てもらいましたが、「うーん…」と唸りながら何度も繰り返し写真を見つめた後、「ここ、本当に出ます?」と言われました。

「この写真見ても、何も感じませんよ」とも言われ、立ち会いの際に「現象はまだ続いている」と長男に言われたことを伝えると、「じゃあ、兄妹のどちらかに憑いて行ったんじゃないですかね。親子ですからね」と言われました。

ホッとしたのと同時に、でも本当に大丈夫かな? という疑問も浮かびました。

そんな私の疑念を見透かしたかのように、宮司さんは「心配なら、念のため私の言う通りのことをして下さい」と、素人でもできるお祓いの方法を教えてくれました。

霊感ゼロでもできるお祓い(戸建住宅編)

誰でもできるちょっとしたお祓い方法とは、以下の通りです。

STEP
塩を用意する

本来は神棚に1日くらい上げたものを使うそうですが、すぐに必要な場合には、食塩を火で炒っても良いそうです。

STEP
塩を撒く

玄関ドアの両脇と、建物の全ての角(外側)に塩を撒く。

量も特に決まってはおらず、ほんのひとつまみで良いそうです。

戸建住宅で塩を撒くポイント

盛り塩はダメだとも言われました。

盛り塩というのは元来、人を呼ぶためにすることだそうで、商売をしているお店などの入り口にするのは良いですが、基本的にお祓いの際にすることではないとのこと。

盛り塩をすることがダメというよりは、きちんとしたやり方を知らずにすると、却って状況が悪くなることがあるのだそうです。

撒くだけでは風で飛び散ってしまうのに大丈夫?と思ったのですが、それで良いのだそうです。確かに、地鎮祭などでも四方を清めると言って、塩を撒きます。漏れなく風に飛ばされていますが、それでも効果はあるということなのでしょう。

次に、全ての排水口に塩を撒く。

霊というのは、水廻りに出ることが多いとのことなので、全ての排水口に塩を撒いてください。これもパラパラと撒くだけです。キッチンやトイレ、洗面化粧台や洗濯排水口などはわかりやすいと思いますが、ちょっとわかりづらいのが浴室です。

浴室には上図のように、浴槽内と洗い場にそれぞれ排水口がありますので、そのどちらにも撒いてください。

これでおしまいです。

実際、この貸家にはその後、別の方が住むことになりましたが、何も起こっていないようで、本当にホッとしています。

霊感ゼロでもできるお祓い(アパート編)

ここからは、その後に起こったエピソードをご紹介します。

先述したお祓いに際し、宮司から神社の神棚に上げられていた塩を頂いて使いましたが、結構大量に頂いたので、お祓い後も余っていました。なんだか捨てるのも忍びなく、そのまま保管していました。

そんなとき、別のアパートの入居者から「最近、急に霊現象が…」という相談がありました。その入居者は、アパートに入居してほんの1ヶ月ほど。結婚を目前に控えたカップルでした。その彼氏の方に霊感があるんだそうですが、事前の内見の際には異常は無かったそうです。

住み始めてしばらくの間は何も無かったんだそうですが、最近になって毎日のように変なことが起き始めたとのこと。

その部屋は、アパートの2階の部屋なのですが、玄関を入るとまず階段があって2階へ。

2階へ上がると、リビングへのドアがあり、個室はリビングの先にあるという部屋なのです。

最初は、彼氏が一人で家にいる時に、リビングのドアがカタカタ鳴るようになったんだそうですが、隙間風か何かだと思い、全く気にも留めなかったとのこと。

そのうち、そのドアがカタカタ鳴る前に、ギシッ…ギシッ…と何者かが階段を上って近づいてくる音がすることに気づいたそう。

つまり、毎晩誰かが階段を上ってリビングのドアの前までやってきて、ドアをカタカタと揺らし続けている。

もしくは開けようとしている。

しかも、徐々に彼女にもその音が聞こえるようになり、彼女が一人で家にいる時にも、ドアがカタカタ揺れるようになったので、さすがに気持ち悪くなって連絡してきたとのことでした。

そこで思い出したのが、保管してあった残りの塩。

ダメ元でその塩を携えてアパートへ。

玄関の両脇、アパートの外周の角と、室内の排水口全てに塩を撒いてみた結果、入居者から「すっかり現象がなくなりました!」と連絡がありました。

ホッとしたのと同時に、清められた塩の力に、ただただ驚かされました。

霊感ゼロでもできるお祓い(マンション編)

管理している賃貸マンションの住人が、退去していくことになりました。

間取りは2K。

法人名義の契約で、本社のある首都圏から出張の際にホテル代わりにするための部屋だったらしく、そこの男性社員二人が月に何度か泊まっていたそうです。

男性二人なので、一人はこっちの部屋、もう一人はもう一つの部屋と割り振りを決めていたのだとか。

部屋の確認をし、鍵を返却してもらい、それじゃあ一緒に出ましょうか、という流れになった時、そのうちの一人が私に尋ねてきました。

「この部屋、事故物件ですか?」

最初、何を言っているのかわかりませんでしたが、少ししてその言葉の意味がわかり、私は尋ね返しました。

「…何かありましたか?」

既に15年以上経っている物件ではあるのですが、事件も事故もゼロ。

過去何度も退去の立会をしていますが、そんなことを言われるのはこれが初めてでした。

すると「もう一人は一度金縛りに遭ったくらいなんですけど、私は寝ているとほぼ毎回金縛りに遭って、胸の上に何かが乗っかってきてたんです。で、目だけは動くんで胸の方を見ると、黒い影が下から這い上がってきてたんですよね…」とのこと。

ゾワっとしました。

なんだか気持ち悪いので、そそくさと部屋を出ようとしていると、「あと、音が凄いんですよ。木が爆ぜるような“パチンパチン“て音が」と言うので、自分の怖さを抑えるためにも努めて冷静に「ああ、それは建物の木が乾燥などのせいで収縮して、パキパキ音がするんです。よくあることです」と答えたのですが、「何分かおきにずっと鳴り続けるんですよ? それで眠れなくて…ずっと耳栓して寝てたんです」

その途端、先ほどまでいた洋室の方から「パチンパチン」と木が爆ぜるような音が鳴り響きました。

「ほら、あの音」

私たちは足早にその部屋を後にしました。

あまりのタイミングに薄気味悪さを感じていました。

そこで後日、また会社の同僚を連れてそのマンションへ。

以前教えられた通り、各部屋の四隅と水廻りを撮影してみました。

しかし今回は異常は見られず、「パチン」どころか「ミシリ」とも言いません。

念のため、宮司のところに相談に行くと、「今は何もいませんよ。もしかしたら、その音を聞いてたって人にずっと憑いてるのかも」とのこと。

ただ、そうは言ってもやはり気持ち悪いので、塩を撒きたいと言うと、「マンションならここに撒きなさい」と教えてくれたのが下図です。

マンションで塩を撒くポイント

これに加えて、全ての排水口に塩を撒いて作業は完了。

新しいご入居者も入りましたが、なんの問題もなく暮らしています。

誰に相談したら良いの?

不動産管理会社、不動産オーナーで、同様の問題を抱えていらっしゃる方は少なくないはず。

もし、同様の現象に悩まされている方がいらっしゃいましたら、試してみて下さい。

ただし、宮司さんに言われましたが、これで何とかなるのは、ある程度までだそうで、あまりにも強いものには効果は薄いそうです。

どうにもならない時は、やはりその道のプロにお願いするしかないということですね。

では、どうやったらその手のプロに出会えるのか?

はっきりと示すことは難しいですが、一つ分かったのは、法外な謝礼を求められたら怪しいということです。

私の知り合いは、自宅に霊が出るということで、密教系に頼ったらしいのですが、謝礼は10万円ほど。

結界を張ったとかで、確かに効果はあったらしく、その後、家で霊を見ることはなくなったそうですが、少し霊感があるという友人が遊びに来た時に「家には入れないみたいだけど、家の周りを霊がうろついてるよ」と指摘されたそうです。

こちらの足元を見て、相談だけで数万円、お祓いなら数十万円といった金銭を要求するのは、やはりマトモではなさそうです。

まずは各地の有名な神社などにご相談されてはいかがでしょうか?

皆さんの不動産経営が順調であることを、ささやかながらお祈りしております。

それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

住宅メーカー勤務。不動産で「絶対に失敗したくない」人に向けた情報を発信/ 所有資格: 宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・管理業務主任者他
※当サイトはアフィリエイトに参加しています。

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