不可能?3LDKのマンションを4LDK(子供部屋3室)にリノベーション

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パンチ氏

今回はお悩み相談です。

りささん

3LDKのマンションに三人の子供たちと住んでいますが、部屋が足りなくて困っています。

何とか4LDKにリノベできませんか?

キック所長

現実的には厳しいが、寝る場所だけ確保できれば良いというのならやり方はあるぞ。

本記事の内容

  1. 3LDKのマンションを4LDKにするリノベーション案がわかる

子供部屋が足りなくなった。

こういったお悩みを抱える方というのは少なくありません。

家を購入しようという方は、ご家族の人数から必要な部屋数を考えます。

ですが、家を購入した後で、もう一人子宝を授かる方もいらっしゃいますし、想定外に双子が生まれたとか、まあいろいろあります。

部屋数が足りなくなるというのは、決して珍しい話ではないのです。

お子さんの年齢が10歳も違えば、上のお子さんが大学生や社会人になるタイミングでちょうどお部屋をバトンタッチということもあり得ますが、さほど年齢が離れていないとなると、それは無理でしょう。

年頃のお子さんたちといつまでも川の字で過ごすことも難しいでしょうし、かといって、今の住まいを売却して住み替えるということも簡単ではありません。

そこで今回は、背に腹は替えられないという時に使えそうな、かなりアクロバティックなリノベーション案をお届けします。

大手住宅メーカーで1,000の間取りをクリエイトしてきた筆者が、住宅のプロとして解説します。

 

 

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目次

今回の提案

『限られたスペースを家族4人でシェアする住まい』

冒頭でお伝えした通り、今回のリノベーションは、ギリギリの広さの中で子供部屋を1室追加して、なおかつ間取りとして破綻しないギリギリという、ギリギリ尽くしのリノベーションです。

かく言う私も四人兄妹で、中学に上がるまでは個室も無く過ごしてきましたので、狭くとも自分だけのスペースがあることがどれほど贅沢なことかを痛感しています。

しかも現代は、TVが無くとも、オーディオが無くとも、スマホ一台あれば存分に楽しめる時代ですので、今回のようなリノベーションも、充分に現実味のあるもののように思います。

そんな目線で作り上げたリノベーションを、詳細に見ていきたいと思います。

リノベーション前のベースプラン

ベースプラン

間取りと広さ

3LDKのマンションです。

床面積は、約68.52㎡(20.72坪 ※ウッドデッキ含まず)。

実際には、このウッドデッキの先に専用庭が続いていますが、庭の提案は難しいので割愛させていただきます。

 

 

 

ベースプランの特徴

まずは間取図から読み取れる、ベースプランの特徴を図面状に書き込んでみます。

以下、もう少し詳細に解説してみます。

 

 

 

ベースプランのメリット

玄関収納は天井までのクロークタイプで四人家族の収納量としては充分ではないでしょうか。

三和土(たたき)部分の奥行も深いので、来客時など、靴を並べておくにも便利そうです。

13.8畳のLDKと続き間の和室は、来客時は個室としても使えるので、ご友人やご親族などが泊まる場所にもできそうですし、普段は襖を開け放っておけば、広く使い勝手も良さそうです。

 

 

 

ベースプランのデメリット

玄関ドアのすぐ横にあるドアのあるスペースは、“メーターボックス”と言って、給湯器やガスメーターなどが収められているのですが、このおかげで、5畳の洋室がかなりいびつな形状になっていることがわかります。

さらにこの洋室をいびつにしているのが、玄関のシューズクロークです。

また、洗面所はキッチンと廊下の二方向から出入り可能なため、一見便利そうに見えますが、実際には、人の通路を確保するために洗濯かごや収納家具などを置くスペースがありません。

あとはちょっとしたことですが、キッチンに設けられた収納が奥行40㎝ほどしかないことも気になります。

もう20㎝ほど深くとも、キッチンの使い勝手に影響は無いはずなのですが…

収納率の低さも気になります。

理想的には延べ床面積に対し、15%前後と言われる収納率が、5.8%に止まっています。

これでは、子供たちの道具さえまともに収納することは困難で、収納家具を室内に置くことでカバーはしているものの、家具が室内面積を圧迫しているのではないかと予想されます。

 

 

あわせて読みたい
理想の”収納率”とは?住まいに必要な収納量の目安をプロが解説! 収納不足で悩まないために。理想的な収納量についての解説記事。

 

 

リノベーション後の新プラン

下書き

先述した不満点の解消と、依頼人の要望を叶えるべく、まずはアウトラインをざっくりと描いてみます。

今回のリノベーションのポイントは以下の通り。

Point

  1. 子供部屋3室確保
  2. 収納増
  3. 洗面所に必要なモノの置き場を設ける

 

 

 

完成図

そうしてリプランニングした図面がこちらです↓

Before & After

リプランニング前後で比較してみましょう。

リプランニングのポイント

リプランニングのポイントを書きこんでみます。

まずは、必要にして充分と思われていたシューズクロークを移動しました。

これによって、北側の6畳の寝室は少し狭くなるものの、南側にあるいびつな形の子供部屋を少しばかり使いやすい形状に改めることができます。

また、誤差程度ですが、シューズクロークの幅も増えています。

玄関の三和土(たたき)は半畳分縮小しましたが、これは子供部屋を三室に増やすために致し方ない処置です。

また、トイレの横に収納を新設し、収納率改善を目指します。

清掃用具やトイレットペーパーの買い置きなどをしまう場所として良いと思います。

次に、洗面所です。

2方向から出入りのできる洗面所でしたが、キッチン側からだけの出入りとし、その代わりに洗濯機置き場の位置を移動し、そこに小ぶりな収納家具を置いたり、洗濯機上に棚をつけて洗濯かごを置いたりできるようにしました。

そして今回のキモとなる、子供部屋3室のリノベーションです。

左から3畳、3畳、3.5畳という3室。

それぞれの部屋に0.75畳のクローゼットが付いています。

左側2室は窓もありませんが、とりあえずベッドだけは置けるスペースがありますので、寝て、着替えて、独りになりたい時に籠るくらいはできます。

ただし、デスクを置くほどのスペースは厳しいので、上図左側の黒丸で印をつけた場所(リビングの片隅)に設けた家族共用のライブラリコーナーを使うか、もしくはリビングのテーブルを使って勉強をするといったことが必要にはなります。

以前、頭の良い子はオープンスペースで勉強できる、といったデータから、頭の良くなる家なんていうものが流行ったこともありましたので、個室に籠もっての勉強ばかりが良いわけではなさそうです。

ただし受験生など、継続的に独りで集中して勉強する環境が必要な子は、一番右側にある3.5畳のお部屋を割り当てることができます。

受験生が二人以上同じタイミングになった場合はどちらの子に割り当てるかは悩みどころですが、そうでなければ、受験生が3.5畳の部屋を使うというローテーションで良いと思います。

個人的なことですが、私の実家ではまさにこんな感じで、個室は受験生が使うといったローテーションで回していました。

そして、上の子が独立するタイミングで、その時点で使いやすいつくりに改修すれば良いのです(もちろん工事費がかかるため、都度都度やるのは難しいでしょうが)。

最後にLDKですが、子供部屋を追加するためにリノベーション前より小さくなっています。

キッチンの収納の奥行きを20㎝ほど増し、TVを置くスペースの両脇にも収納スペースを設けて、全体の収納率の改善にも貢献しています。

実際、これらのリノベーションによって、収納率は11.17%と倍近くまで増加しています。

キッチンの面積は変わっていませんが、リビングダイニングのスペースはライブラリコーナーの分も考慮すると1.5畳ほどは狭まっている計算になりますので、ダイニングテーブルとリビングテーブルを分けるのではなく、オシャレな大きめの座卓などをドーンと置いて座の生活、もしくは座の生活が合わないという方なら、低めの椅子と大きなテーブルという組み合わせでも良いかと思います。

まとめ

元々、ギリギリのスペースを無理やり数部屋に分割して販売することが多いマンションでは、何も犠牲にすることなく、もう一部屋増やすとか、収納スペースを増やすといったことは難しいのです。

ただし、今回のリノベーション案のように必要なもののために、絶対的でないものを我慢する心構えさえあれば、それなりにできることもあるのです。

もちろんご予算などもあるでしょうから無理強いはできません。

しかしご家族の状況を見て、あまりにもストレスの溜まる生活になっているようであれば、思い切って優先順位を決めて、少しでもご家族が満足して過ごせるようお考えになってみるのも良いのではないでしょうか。

ただし今回のリノベーション案は、必要となる時期というのがほんの10年程度ということも覚えておくべきです。

子供たちが個室を欲しがる時期、もしくは受験などでどうしても必要な時期というのは、その住まいに誰かが住み続ける全期間からすれば、あまりにも短いものです。

我慢できることは我慢して、というお互いに思いやる生活から学ぶこともきっと多いはずです。

そういったことも全て含めてお考えになると良いと思います。

それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

住宅メーカー勤務。不動産で「絶対に失敗したくない」人に向けた情報を発信/ 所有資格: 宅地建物取引士・管理業務主任者他

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