[st-kaiwa2]中古住宅を探す際のアドバイスをもらえませんか?[/st-kaiwa2]
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間取り図を読み取れるようになっておくと、物件探しがはかどるぞ!
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こんな方におすすめ
- 間取り図が読み取れない方
- 間取り図を読み取れることで得られるメリットを知りたい方
あなたは間取り図を読むことができますか?
「気になる物件があったら内覧するから、間取り図なんて読めなくても良い」と考えているあなた、それは違います!
実際に見て触れないとわからない情報もあるので、内覧は当然必要です。
しかし間取り図が読めるというだけで得られるメリットがあるのです。
3つのメリット
- 時間のムダが無くなる
- 自分なりの基準ができる
- 掘り出し物に出会える機会が増える
大手住宅メーカーで1,000の間取をクリエイトしてきた筆者が、住宅のプロとして詳しく解説します。
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時間のムダが無くなる
気になった物件を内覧する。
これは決して間違っていません。
内覧しなければわからない情報もありますから、これは!と思った物件は内覧するに限ります。
しかし、内覧には手間も時間もかかります。
ざっと考えても、
①不動産業者に連絡をする
②日時を決めて現地に向かう
③内覧する
④帰宅する
という4つの手間と、そのための時間が必要です。
しかも、内覧した瞬間にコレジャナイ感に襲われる物件だったりしたら、それこそ時間のムダです。
間取り図を読み解けるようになると、ある程度の情報が理解できるようになるため、こういった無駄足を踏むことが少なくなります。
では、間取図でわかる情報とは何なのでしょう?
以下にまとめます。
間取図でわかること
- 方位
- 部屋数と各部屋の大きさ、レイアウト
- 収納量
- 危険性
項目毎に詳しく見てみましょう。
方位
通常、ネットやチラシに掲載されている図面には、方位が示されています。
“N”が北となりますので、この図面では、真上よりも少し右に振れた方位が北ということがわかります。
ところが時々、肝心の方位が記載されていない図面があります。
例えばこの図面を例に挙げれば、「リビングが上にあるのだから、上が南だ」と考えるのが一般的な感覚でしょう。
しかし、方位の記載が無い場合には、図面の上が北というのが暗黙の了解となっています。
つまり上の図面を例に挙げれば、上が北なのでリビング、和室が北向き、玄関は東入り、浴室など水廻りは南にある、という不思議な間取りになっているのです。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]南北逆転した間取りが存在する理由[/st-minihukidashi]
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世の中には、こういった特殊な間取りの住まいも相当数存在しているので、図面を見たらまず方位を確認してください。
Point
図面は基本的に、上が北、右が東、下が南、左が西
部屋数と各部屋の大きさ、レイアウト
部屋数は、2K、2DK、2LDKなどと表記されます。
最初の数字は部屋数。
その後に続くアルファベットは、Kはキッチン、DKはダイニングキッチン、LDKはリビングダイニングキッチンを意味します。
つまり、2Kなら、キッチンの他に2部屋ある間取りということ。
2DKなら、ダイニングキッチンの他に2部屋ある間取り、2LDKなら…と、なります。
家族構成にあった部屋数かは重要ですが、場合によっては、家族(夫婦は1部屋)+1部屋の間取りをオススメします。
理由は収納不足を解消するため。
余った一部屋を納戸、もしくはクローゼットにリノベーションしてしまおうと、こういう理由です。
そして、図面を見ると、部屋毎に数字が記載されているはずです。
6畳、6帖という記載もあれば、(6)と記載されているものもありますが、いずれも意味は同じです。
この部屋数と広さは記載されているものをそのまま読めば良いのですが、江戸間や京間、尺貫法かメーター法かといった、建物のつくりによって、同じ畳数でも実際の部屋の大きさが変わることは覚えておいてください。
Tips
4種類ある畳の大きさ
- 京間:1,910mm × 955mm
- 中京間:1,820mm × 910mm
- 江戸間:1,760mm × 878mm
- 団地間:1,700mm × 850mm
尺貫法(尺モジュール)
- 1尺:約303mmを基準寸法とした設計
メーター法(メーターモジュール)
- 1mを基準寸法とした設計
なお、レイアウトの確認とは、主に電化製品や家具などの置き場所があるかを確認する作業になります。
特に注意するのは、TVの置き場所。
古い家では、ブラウン管TVを置ければ良かったので、部屋の角にしか置くことができないようになっているケースが少なくありません。
今の薄型大画面TVを設置するには、壁が必要です。
窓やドアだらけの家では、TVの置き場を考えるだけで一苦労です。
図面を見た段階で、置けそうな場所があるかを確認しておきましょう。
また、個室に置く家具にも注意しましょう。
ベッドはもちろん、デスクや本棚、それ以外にTVな玉置く予定があれば、それを見越した広さが確保できるかが重要です。
もしも、個室は寝ることと勉強ができれば良いとなれば、4.5畳もあれば充分ではあります。
それ以外にも、洗面所に洗濯かごやタオルなどの備品を置く場所があるかなど確認しておいた方が良いことはありますが、それらは個別に見ていきます。
付け加えるなら、これらは現状が希望通りでなければならないというわけではなく、ダメならリノベーションも考慮するべきだということです。
Point
- 家族(夫婦は1とする)+1の部屋数があれば収納不足を補える
- TVの置き場(壁面)があるか確認しておく
- 個室に置く家具をあらかじめ確認しておく
収納量
住まいを購入した方で、収納量不足を一番の不満だと感じている方は多く、不満ワースト10の内、第3位というアンケート結果もあります。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]アンケート結果を含む記事はこちら[/st-minihukidashi]
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『断捨離』とか『ミニマリスト』なんて言葉が流行って久しいですが、普通に生活していれば、道具はどうしたって増えてしまうものです。
お子さんのいらっしゃるご家庭では尚更でしょう。
だからこそ、収納量はある程度確保しておく必要があります。
理想的な収納量の目安としては、延べ床床面積の約15%前後と言われています。
上の図面を例に計算してみます。
マス目は、910mm × 910mmの大きさで、2個で畳1畳分の大きさ、4個で1坪の大きさです。
まず、全てのマスを数えてみると、1、2階合計で125個あります(バルコニーは除く)。
次に、オレンジに塗った収納部分のマスを数えてみると、1、2階合計で12.75個あります。
12.75(収納)÷125(床面積)×100=10.2%(収納率)
これが収納率です。
15%には少し足りませんが、10%を超えているというのは割と収納がある方です。
これを計算するためには、上図で示したように、方眼紙等に図面を描いて計算するのが間違いありません。
上の間取りで収納量を理想的に増やす案も考えてみました。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]上記間取りで収納量を理想的に増やした案はこちら[/st-minihukidashi]
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Point
- 理想的な収納率は延べ床面積の約15%前後
- 「収納率」= 収納面積 ÷ 延べ床面積 × 100
危険性
住まいには意外と危険が潜んでいます。
例えば、こんなトイレ↓になっていませんか?
これだと、万が一、中で人が倒れた場合、外からの救出が困難になってしまいます。
また、階段はどうでしょう?
階段の段板を三角に切ってある家というのは結構あるのですが、三角の部分で脚を踏み外すことが多いのと、転落した場合に、行き止まることなく下まで転がり落ちてしまう危険性もあります。
ただしリノベーションするにしても、階段をいじるというのはとても費用のかかる工事です。
階段そのものを安全性の高いものに取り替えるよりも、手摺などを設置して安全性を高めるくらいの対策でも良いと思いますし、ずっと安価に解決できます。
次は地味ですが、こんな間取りを見たことはありませんか?
こういった間取りは、出会い頭の衝突事故の可能性が高まりますので注意が必要です。
間取りを見るときには、部屋の大きさなどにばかり目が行きがちですが、こういう地味な所にこそ意外な事故が隠れていますのでご注意ください。
Point
- 階段の形状、建具の開き勝手に注意する。
内覧しないとわからないこと
それでも、内覧しなければわからないこともあります。
内覧する際には、主に下記のポイントについて確認してみてください。
内覧しないとわからないこと
- 外観
- 道路・周辺環境
- 建物の状態
- 実際の空間(天井高や空間の見え方、繋がり方など)
- 色・柄
- 設備・照明
- 敷地内の状況・駐車場・物置など
- 日照・通風・騒音
- 境界杭の有無と場所
Point
権利関係や面積は、募集資料や重要事項説明書で確認できる
ざっとこれだけの情報が、内覧することなく手に入るのです。
本気で家探しをする場合、休みともなれば不動産屋や住宅展示場を巡って情報集めという人たちも少なくはありません。
退屈して泣きわめく子供たちを必死でなだめながら営業の話を聞き、家に帰ればもうクタクタ。
その日聞いた話を思い出そうとしても、はっきり思い出すことができない…
これでは憧れだったはずのマイホーム探しも、夢を叶える作業どころか、むしろ苦行です。
間取り図を読み取れるようになるだけで、無駄な時間を大きく削減できるようになります。
せっかくの休日を家探しで潰されることなく、のんびり過ごすことができるようになるかもしれません。
自分なりの基準ができる
生活のイメージ…ありますよね?
こんな暮らしがしたいという夢でも、現在こうして暮らしているから次も同じようにしようでも良いです。
生活には、多かれ少なかれ家具が要ります。
つまり、イメージする生活を実現するためには、最低限それらの家具を置くことのできるスペースを確保しなければならないということです。
じゃあ、それを知るためには、何をしたらいいのでしょうか?
次の順序で考えてみてください。
今、お持ちの家具はありますか?
新生活に向けて購入予定の家具はありますか?
そこまで具体的な計画はなくとも、せめてリビングやダイニングの使い方はイメージできますよね?
例えば、
①テーブルとイスの生活か?
②ダイニングとリビングは分けるのか?
③ピアノや水槽などをリビングに置く予定はあるか?
など。
次に、それらの家具や設置したいものの大まかな寸法を抑えておきましょう。
すると、なんとなく最低限必要な部屋の大きさがイメージできるはずです。
ここまで準備できたら、間取り図を見てください。
あなたがイメージする家具を配置できるだけの大きさがありますか?
対面キッチンのある12畳のLDKに、ダイニングテーブルとソファとTVを置きたいなんてことが、どれだけ困難なことかがお判りいただけるのではないでしょうか(ただし、部屋の形にもよる)。
このように、必要な家具の大きさが分かったうえで間取図を読み取ることができれば、あなたの希望のライフスタイルを実現できる家かどうかを、プロの手を借りることなく調べることが可能です。
正直、最初は面倒くさいと思いますが、これを一度やってみると、次からはあなたなりの判断基準が生まれます。
「LDKは、最低でも16畳は必要」といった感じで。
この基準さえつかめれば、ネットやチラシで見つけた間取図に記載された畳数と自分の中の基準数値とを比較して、取捨選択することが可能となるため、無駄足を踏むことが少なくなるのです。
また、自分の中に判断基準ができることで、営業マンの口車に乗せられるといったことも少なくなるでしょう。
掘り出し物に出会える機会が増える!
中古市場には、“化ける”可能性を秘めた建物というものが存在します。
それは一見、大した間取りに見えないかもしれません。
そのせいで、中々売れず、価格もかなり低めの設定だったりします。
しかし、化けたら凄いんです。
それを見極めるために必要なのが、間取り図を読み取るスキルと、化かすためのリノベーションの2つです。
どこをどうリノベーションするか?なんてことまで考える必要はありません。
それを考えるのは、プロの仕事だからです。
ただ、あなたにも見極められることがあります。
それは、『充分な広さがあるかどうか』ということ。
中古住宅をリノベーションする際、部屋の間仕切りは、いかようにも変えられますが、建物そもそもの大きさを変えることはできません。
当たり前ですが(増築は別)。
ですから、まず間取り図を見たら、上述したように必要な家具の置ける広さが確保できているかを確認してください。
これは、必ずしも現状のお部屋に収まるかどうか、だけではなく、もしも収まらないとしても、隣の部屋まで使えば収まるな、という考え方をしてみてください。
ただし、この場合は、一部屋減ることになるので、それでも良いかどうかを取捨選択する必要はありますが、それさえ問題なければ、この物件を購入してリノベーションするという選択肢が出てくるわけです。
すると、他の人たちが、部屋数や部屋の大きさで二の足を踏んでいたために度重なる値下げを強いられてきたようなお買い得物件を購入し、浮いたお金プラスアルファで、自分好みにリノベーションすることができます。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]上図リノベーションの詳細はこちら[/st-minihukidashi]
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それとは逆に、大きさの足りない物件は、どうしてもできないことが出てきます。元々ギリギリの大きさの2部屋を3部屋にしたいといったリノベーションは無理ですので、潔く増築を考えるか、別の物件を探しましょう。
[st-minihukidashi fontawesome=”” fontsize=”” fontweight=”” bgcolor=”#4FC3F7″ color=”#fff” margin=”0 0 20px 0″ radius=”” position=”” myclass=”” add_boxstyle=””]大きさの問題で部屋数を増やせない物件の具体例はこちら[/st-minihukidashi]
[st-card myclass=”” id=”876″ label=”Click![st-card myclass=”” id=”” label=”” pc_height=”” name=”” bgcolor=”” color=”” fontawesome=”” readmore=”on” thumbnail=”on” type=””]” pc_height=”” name=”” bgcolor=”” color=”” fontawesome=”” readmore=”on” thumbnail=”on” type=””]
つまり、現状の間取りが希望と違っても、大きさに余裕さえあれば、リノベーションで理想の住まいを手に入れられる可能性があるということです(もちろん、購入費用以外にリノベーション費用も必要にはなります)。
間取り図の見方がわかる『目利き』になりましょう
新築住宅が全ての人の憧れなんていう時代は、とっくに終わりを迎えています。
人口が減る一方で、尚且つ、所得の低さに苦しんでいる人も多い現在の日本においては、中古住宅を購入してリノベーションするというのは賢い選択肢です。
基本的には、古くなればなるほど価格も下落し、手を出しやすくなる中古住宅ですが、同時に、今とは違う価値観でつくられた古い住まいは、パッと見ただけでは、ただの使いづらい住まいにしか見えないというのも事実です。
世の中の大抵の方が見落としてしまっている、建物自体が持つポテンシャルを見抜くためにも、是非、間取りの読み取り方を習得してみてください。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。