どこよりも詳しく解説!省エネ改修(リフォーム)に関する減税制度②【ローン型減税】

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王蛇さん

省エネリフォームをして住宅ローンを借りると、所得税が控除されるって本当ですか?

キック所長

本当だ。

どこのサイトよりも詳しく解説するぞ。

 

本記事の内容

  • 省エネ改修に関する特別措置【所得税、固定資産税】の内容がわかる
  • 省エネ改修による減税制度【ローン型減税】の内容がわかる

 

住宅のリフォーム(リノベーション)をすることで、減税措置が受けられるのをご存知ですか?

なんとなく知っているという方も、詳しくは知らない、もしくはネットで調べたけど全然頭に入ってこないという方が多いのではないでしょうか?

大手住宅メーカーに20年勤務し、各種分野の経験を積んできた住宅のプロとして、どこよりも詳しく解説します。

 

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目次

1. 住宅リフォームに係る減税制度の概要

 

一定の耐震改修、バリアフリー改修、省エネ改修、同居対応改修、長期優良住宅化リフォームを行った場合、所得税や固定資産税を軽減。

引用元:国土交通省住宅局「住まいづくりの支援策」より

 

カンタンに言えば、“「住宅ローン控除」のリフォーム版“ です。

Tips

「住宅ローン控除」とは?

金融機関等から住宅ローンを受けて住宅の新築・取得または増改築等をした場合、年末のローン残高の1%を所得税(所得税から控除しきれない場合、翌年度の住民税)から10年間控除する制度。

 

「住宅ローン控除」は10年間所得控除が受けられる制度ですが、「住宅リフォーム減税」はこれとは少し違います。

今回は「省エネ改修」について解説します。

省エネ改修概要

  • 投資型減税:所得税額より最大25万円を一度控除する(太陽光発電設備設置時は35万円)
  • ローン型減税:5年間、所得税額より最大合計62.5万円を控除する
  • 当該家屋に係る固定資産税額の1/3(1戸あたり家屋面積120㎡相当分まで)を1年度分軽減する

上記3は、固定資産税のお話なので、対象工事を行い、要件を満たせば必ず受けられるものですが、1と2は選択制となっています。

ナイトさん

控除額だけ見ると、1より2の方がお得に見えるな…

キック所長

ところがそんなに単純なものでもないんだ。

以下、解説していくぞ。

 

2. 省エネ改修に係る所得税額の特別控除【ローン型減税】の概要

個人が、償還期間が一定期間以上の住宅ローンを借りて、自己の居住の用に供する家屋について、一定の省エネ改修工事を含む増改築等工事を行った場合、所得税額の控除を受けることができます。

引用元:国土交通省HPより

この【ローン型減税】は5年以上の住宅ローンが対象となります。

所得税のローン型減税について

(ア)特定断熱改修工事等に係る借入金(上限:250万円):年末残高の2%を5年間税額控除

(イ)(ア)以外の増改築等(断熱改修工事等を含む)に係る借入金:年末残高の1%を5年間税額控除

※ただし、控除対象となる(ア)および(イ)における借入金の上限は合計1,000万円

リフォーム工事の適用期限は令和3年12月31日まで。

これは、この日までに工事が終われば良いのではなく、居住開始しなければなりません。

以下の対象工事(2-1参照)に該当する工事で、補助金等の額を除いた後の額が50万円を超えるもの。

 

2-1. 特定断熱改修工事等(2%控除の対象)とは?

以下の対象工事のいずれかに該当する工事です。

 

対象工事(1)

下表①の改修工事または①と併せて行う②の改修工事(①、②はいずれも改修部位が新たに現行の省エネ基準以上の性能となるものに限る)で、改修後の住宅全体の断熱性能等等級が改修前から一段階相当以上向上し、かつ等級4相当となるような組み合わせの工事。

 

対象工事(2)

下表①の改修工事または①と併せて行う②の改修工事(①、②はいずれも改修部位が新たに現行の省エネ基準以上の性能となるものに限る)で、改修後の住宅全体の断熱等性能等級が一段階相当以上向上し、かつ(イ)断熱等性能等級4または(ロ)一次エネルギー消費量等級4以上かつ断熱等性能等級3となることが住宅性能評価等により証明される工事。

居室の窓の断熱改修工事【必須】

床の断熱工事

天井の断熱工事

壁の断熱工事

Point

上記2つの工事の違いは、対象工事(1)が全ての居室の全ての窓を対象としているのに対し、対象工事(2)は居室の窓となっており、全ての居室の全ての窓は対象にしていません。

これは、工事後の性能が規定値以上であることを証明できる程度で良い、ともいえるため、比較的新しい建物を対象にしていると思われます。

対象工事(1)は、あくまでも現行の性能を上回れば良いというだけで、その性能を第三者から証明してもらうことまでは求めていないため、古い住宅のリフォームならこちらを選ぶべきでしょう。

※この古い、比較的新しいの区分は明確ではありませんが、住宅性能表示制度が創設されたのが20年ほど前(平成12年)のことですから、感覚的には築20年よりも前か後かというくらいかな、と思いますが、具体的には個別の調査が必要です。

Tips

「居室」とは?

「居住、作業、娯楽などの目的のために継続的に使用する室のこと」(建築基準法2条4号)

キック所長

「居間」「寝室」「キッチン」などは居室。

「玄関」「トイレ」「浴室」「洗面・脱衣室」「収納」「廊下」などは居室ではない、ということになる。

つまり、上記対象工事(1)の全ての居室の全ての窓というのは、家中の全部の窓というわけではない、ということだけ覚えておこう。

Tips

「住宅性能表示制度」とは?

2000(平成12)年施行の「住宅の品質確保の促進等に関する法律」で創設された制度。新築住宅の品質を第三者が一定の基準で評価し、結果を評価書として交付する。評価書には「設計住宅性能評価書(設計図に基づいた評価)」「建設住宅性能評価書(設計図通りに建築されているかを現場で評価)」の2種類があり、これにより住宅の性能を客観的に知ることができる。なお、制度の利用は義務ではなく、事業者または住宅取得者の任意でしかない。

『断熱等性能等級4』についてはこちらをご参照ください↓

フラット35HP『断熱等性能等級4』

 

『一次エネルギー消費量等級4』についてはこちらをご参照ください↓

フラット35HP『一次エネルギー消費量等級4』

 

2-2. 断熱改修工事等(1%控除の対象)とは?

上記、対象工事(1)の表の①の改修工事、または①と併せて行う②の改修工事(①、②はいずれも改修部位が新たに現行の省エネ基準以上の性能となるものに限る)で、改修後の住宅全体の断熱性等性能等級が改修前から一段階相当以上向上するような組み合わせの工事です。

 

2-3. 工事をすべき箇所

上記対象工事(1)(2)に「床の断熱工事」「天井の断熱工事」「壁の断熱工事」とあります。

具体的には下図の通りとなります。

このように、外気に接する部分をぐるりと断熱材で囲う工事になります。

Tips

「高断熱」に関するよくある勘違い

キック所長

高断熱住宅というと、全ての壁に断熱材が入っていると思っている人も多いが、実は上図の通り、外気に接する部分しか断熱材は入っていないんだ。

ただし、トイレやピアノを置く部屋など、ある程度遮音効果を持たせたい部屋の間仕切り壁には断熱材を入れるのがほとんどだ。

 

2-4. 適用を受けるための主な要件

適用を受けるための主な要件

  1. その者が主として居住の用に供する家屋であること
  2. 工事完了から6ヶ月以内に居住の用に供すること
  3. 床面積が50㎡以上あること
  4. 店舗等併用住宅の場合は、床面積の1/2以上が居住用であること
  5. 合計所得金額が3,000万円以下であること

2-5. 適用を受けるために必要な手続き

適用を受けるために必要な手続

確定申告の際、以下の書類またはその写しを税務署に提出

  1. 明細書
  2. 登記事項証明書等(床面積が50㎡以上であることの証)
  3. 増改築等工事証明書等(※登録された建築士事務所に所属する建築士、指定確認検査機関、登録住宅性能評価機関、住宅瑕疵担保責任保険法人のいずれかに発行を依頼しなければならない)
  4. 請負契約書等(改修費用と改修年月日を明らかにするための書類)

 

3. 省エネ改修に係る所得税額の特別控除【投資型減税】のまとめ

最後に改めて確認しておかなければならないのは、この減税は所得税額の控除だということです。

現金を提供されるわけではなく、払うべき所得税額を一定額控除されるというものです。

つまり、所得税を納めていないような場合には、対象工事をして、工事金額などの要件を満たしても、減税のメリットは受けられません。

つまり、以下のような方(税金のかからない方)は対象外となります。

税金のかからない方

  1. 給与所得だけで、年収103万円以下の方
  2. 公的年金だけで、年収108万円以下の方(65歳未満)
  3. 公的年金だけで、年収158万円以下の方(65歳以上)

上記「税金のかからない方」というのは極端な例ですが、例えば、計算してみたところ10万円の減税が受けられそうだとしても、8万円しか所得税がかからないといった場合は、8万円が上限となりますので、これも併せて覚えておいてください。

 

また、本制度の最大控除額は5年間合計で62.5万円となっています。

5で割ると、12.5万円。

つまり年間最大12.5万円の控除を5年間受けられるというものです。

この計算方法を確認してみます↓

計算例

【工事例】

下記工事を行い、工事費用は全て住宅ローンで賄ったら、という前提で計算します。

特定断熱改修工事等 500万円
断熱改修工事等 1000万円
工事費計 1500万円

【特定断熱改修工事等(控除率2%):上限250万円】

 250万円×2%(工事費は500万円だが、上限により250万円が対象)=5万円

【断熱改修工事等(控除率1%):上限1000万円】

1000万円-250万円(増改築工事費の上限が1000万円のため、上限額1000万円から上記特定断熱改修工事の対象額250万円をマイナスする)=750万円×1%=7.5万円

5万円+7.5万円=12.5万円

以上のような計算となります。

つまり、工事後5年間、上記上限額を超えるローン残高(毎年12月31日時点)を抱えていれば、これだけの所得税控除を受けられるということです。

とはいえ、住宅ローンを組む際に、特定断熱改修工事用に500万円のローン、断熱改修工事用に1000万円のローン、などという組み方はできませんので、工事の内訳として、特定断熱改修に250万円以上、かつ総工事額が1000万円以上で5年間住宅ローンの残高が1000万円以上あれば62.5万円の控除が受けられることになります。

ただし、あくまでも所得税からの控除で、かつ住宅ローン残高が必要ですので、万が一、住宅ローン名義人が5年を待たずに亡くなってしまった場合には、そこで控除は終了します。

 

豆知識

住宅ローン控除は、工事完成後、10年間(もしくは今回取り上げた制度のように5年間)にわたり、所得税控除が受けられる制度です。

ローン残高が計算の根拠となるため、完成した年の12月31日までにローン残高が発生しないと、1年分の控除が受けられないといったことが起こり得ます。

年末ギリギリの完成、ローンの手続きといったスケジュールであれば、1ヶ月でもスケジュールを前倒しにできないか調整する、もしくは適用期間に余裕があれば、思い切って完成引き渡しを年明けまでずらしてしまうことをオススメします。

それに加え、毎年12月31日時点でのローン残高が対象ということは、適用額ギリギリの工事額で、ローンもギリギリの金額となると、初年度は問題ないものの、2年目以降はローン残高が適用額を下回ることもあり得ます。

そうなれば当然、上限の控除は受けられないということもお忘れなく。

 

とはいえ、「減税」という言葉に惑わされて、さほど必要でもない高額な工事をするというのは本末転倒ですが、ここ5年以内にはそういった内容のリフォーム工事が必要だとお考えであれば、令和3年12月31日までに入居できるようなスケジュールで工事の計画を練ってみてはいかがでしょうか?

 

最後に、この制度にはもっと低額のリフォーム工事で、住宅ローンを使わない方でも利用できるものもありますので、そちらもご紹介します。

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それではここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

住宅メーカー勤務。不動産で「絶対に失敗したくない」人に向けた情報を発信/ 所有資格: 宅地建物取引士・管理業務主任者他

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