間取り

南北に狭い東西向きの狭小敷地で、少しでも陽射しを採り込むためのリプランニング

スポンサーリンク

本記事の内容

  • 不動産広告における方位の注意点がわかる
  • 南北に狭い、東西向きの敷地でも明るさを確保するための提案
  • 29坪3LDK二階建ての戸建住宅のリプランニングの提案

マイホーム用地として土地の購入を考える際、みなさん迷うのが、土地の向きでしょう。

新規造成されたニュータウンで、今なら東西南北どこでもお好きに選べますよと言われたら、どこを選びますか?

南向きは良いけど高い、北向きは安くて当たり前、じゃあ東西向きは?

今回はそんな東西向きの敷地で陽当たりを良くするための間取り上のアイデアをしたためてみたいと思います。

大手住宅メーカーで1,000の間取りをクリエイトしてきた筆者が住宅のプロとして解説します。

 

筆者のプロフィールはこちら

関連記事
管理人のプロフィール

ブログ『ラボマドリ』管理人の自己紹介ページです

続きを見る

 

今回の提案

まとめ

『狭小敷地でも明るい家』

南側隣地との距離をあまり確保できなさそうな東西向きの狭小敷地(敷地図でいえば、通常は横長の長方形で表されます)では、陽当たりが悪く真っ暗な家になると思っていませんか?

普通に建ててしまえば、それはそうでしょう。

しかし、ほんのちょっとの工夫を凝らせば、南向きの敷地ほどの明るさは望めなくとも、充分に明るい家を建てることは可能です。

今回は、中古住宅のリノベーションではなく、新築で売り出したばかりの「陽当たりが悪そうでちょっと残念な建売住宅」の間取りを「もっと陽当たりが良くなる間取りへと改善する」という飛び道具的なリノベーション(?)をお届けします。

今回のベースプラン

偶々目にした建売住宅のチラシから抜粋。

床面積は96㎡(29坪)※いずれも小数点以下切り捨て。

間取りだけ見たら、大した問題も無さそうな3LDKの二階建てです。

いや、むしろ床面積から考慮すれば、無駄のない間取りで決して悪くはありません。

しかし敷地と方位を見た途端、印象が激変しました。

ご覧の通り、西向きの細長い敷地に建つ二階建てなのです。

この向きでチラシに掲載されていたので、すっかり南向きだと思い込んでいたのですが、実際には90度回転させた図面だったというわけです。

通常、図面の上は"北"となりますが、このようにあえて向きを変えて間取りを掲載している場合があります。

そういった場合、方位はその図面の脇に必ず記載されているはずですが、ぱっと見、勘違いする方は多いはず。

不動産業界では結構良くある手法なので、ご注意下さい。

ベースプランの特徴

ベースプランのメリット

LDKも20畳と広いですし、各フロアにトイレも用意され、各居室の収納も充分だと思います。

中でも、子供部屋の作り方は上手いと思います。

収納に扉くらい付けても良さそうな気はしますが(おそらくは価格低減のため)、収納とデスクスペースを分けることで、窓も取れますし、何よりベッドを置いても邪魔にならない作りになっているのは素晴らしいと思います。

ベースプランのデメリット

❶幅は充分ですが、奥行きの無さが少し気になる玄関は、窓を確保するために収納量も少なめです。

❷ほぼ西日しか期待できないLDKの作りも何とかしたいところです。

❸サンルームがありますが、北側にしか窓が無い作りになっています。

前提条件

今回は、陽当たりを良くしたいというのが主目的となりますので、外周を変えることを前提に間取りを変更します。

ただし、ベースプランがほぼ長方形というシンプルな形状であることを考えると、外周が複雑になれば間違いなく今よりも高額になることが予想されます。

 

外周の複雑さがコストアップに繋がる理由はこちら

関連記事
【必見】同じ広さの家でも価格が違う?間取り一つでコストダウンする方法

間取りのつくり方ひとつでコストダウンする方法について解説

続きを見る

 

建売であることを考慮すると、そういった変更によって必要以上に価格が跳ね上がることは販売面で不利になることですから、せめて床面積をベースプランよりも下回るようにして、極力価格が上がらないよう配慮したいと思います。

 

リプランニング後の新プラン

そんな諸事情を考慮し、まとめたプランがこちらです↓

Before & After

南西側を少し削り、そこから陽差しを採り込めるようにしました。リビング前のライトコートはウッドデッキなどを設けても素敵だと思います。

LDKは3畳ほど小さくなりましたが、ダイニングキッチンとリビングを一直線ではなく、少しずらして配置しているので、視覚的に狭さを感じることはほとんどないと思います。

玄関はシューズクロークをずらりと並べました。

玄関ドアを開けた正面の壁に大きな窓を設けることで、光を採り込めるため暗さとは無縁です。

植栽を植えてあげれば、坪庭的な楽しみ方も可能です。

子供部屋はベースプランに敬意を表し、ほぼそのままとしました。

ただ、収納扉はつけてあります。

子供たちだって、友達を呼んだ時にクローゼットの中が丸見えなのは嫌なはずですから。

二階サンルームは南西に移動したので、ベースプランよりは陽当たりが望めるはずです。

また、西側に3尺(91cm程)建物を伸ばしましたが、駐車場には影響が無いよう考慮しました。

なお、懸念していた床面積については、ベースプランよりも1坪ほど縮小することができ、92㎡(28坪)となりました。※いずれも小数点以下切り捨て。

しかし一点問題点を挙げるとすれば、階段下に移設したトイレのためだけに間仕切り壁と扉を設置したことです。

プライバシーの問題もありますし、リビングとは切り離しておきたかったのです。

ちょっと勿体ない気もしますが、こういった方法しかないように思います。

まとめ

今回は、とある建売住宅のチラシに違和感を覚えてのリプランニングでした。

今回のプランは、チラシで見かけただけですから、実は南側隣地が駐車場や畑になっていて、現状では陽当たり最高な環境なのかもしれません。

だとしたら、今回のリプランニング自体が無駄ではなかったのか?といった疑問も浮かびますが、今は大丈夫でも、近い将来、そこに家が建ったりしたら一気に絶望的な陽当たりになってしまう訳ですから、そんな万が一を見越して計画したと考えれば、決して無駄ではなかったと思うのです。

不動産屋や建築屋にとっては、在庫処分程度の意味しか無い建売住宅かも知れませんが、買う人にとっては一生モノですから。

それにしても、今回の1階トイレの件だけを取っても、他にもまだまだ解決策はありそうで、描けば描くほど間取りの奥深さを感じずにはいられません。

それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

スポンサーリンク

-間取り
-, , , , , , , , , , ,

© 2021 ラボマドリ